Mac 版 Google Chrome の起動オプションを設定するにあたり、結構てこずったのでメモ。
Windows 版 Google Chrome の起動オプションは 「Chrome アイコンを右クリックしてプロパティ」で設定することができますが、Mac では Chrome アイコンを右クリックしてもプロパティに相当するものがなく、Windows のように簡単に起動オプションを設定することができません。
WEBで調べたところ Mac 版 Google Chrome を起動オプションつきで起動するには、ターミナルから Chrome の起動コマンドを実行したり、ランチャソフトを使用する方法が一般的のようです。例えば、ターミナルで下記のコマンドを入力すると、Google Chrome がシークレットモードで起動します。
open -a /Applications/Google\ Chrome.app/Contents/MacOS/Google\ Chrome --args -incognito
ブラウザは日常的に使用しますし、家族も Mac を触ったりするので、できることならターミナルを使わず Dock から Chrome を起動したいものです。
よい方法はないものか試してみたところ、Automator というツールを使って Dock から起動オプション付きで Google Chrome を起動できましたので紹介します。
動作確認環境
- Mountain Lion OSX 10.8.2
目次
Automator を使ってシェルスクリプトをアプリケーション化
Automator を使用し、冒頭で紹介したコマンドをアプリケーション化して、Google Chrome をDockから起動できるようにします。
Automator を起動する
アプリケーションフォルダから、Automator.app を起動します。
![automator-app automator-app](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-app.png)
起動すると「書類の種類を選択してください」と表示されますので、「アプリケーション」を選択します。
![automator-open automator-open](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-open.png)
シェルスクリプトを実行 を選択
アクションの右側にある検索窓に「シェルスクリプト」と入力します。すると「シェルスクリプトを実行」が表示されますので、ダブルクリックします。
![automator-shell-script automator-shell-script](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-shell-script.png)
Google Chromeの起動コマンドを入力
シェルスクリプトを実行 ウィンドウにGoogle Chromeの起動コマンドを入力します。ここで起動オプションを指定します。
![automator-shell-script-input](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-shell-script-input.png)
open -a /Applications/Google\ Chrome.app/Contents/MacOS/Google\ Chrome --args -incognito
起動オプションは --args の後に指定します。上記の例は、起動オプションに -incognito を指定しています。-incognito は、シークレットモードで起動するオプションです。一字一句間違えずに入力するのは難しいので、上記のコマンドをコピーすることをおすすめします。
シェルスクリプトを保存してアプリケーション化
コマンドを入力したら、ファイルに保存してアプリケーション化します。ファイル > 保存 をクリックするか、command + S を入力します。
保存ダイアログが表示されますので、アプリケーションに名前を付けて保存します。今回は、「MyGoogleChrome.app」という名前にします。ファイルは管理しやすい場所に置いてください。私は書類フォルダに app というフォルダを作って保存しています。
![automator-save automator-save](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-save.png)
保存したアプリケーションを起動する
作成した MyGoogleChrome.app をダブルクリックして起動してみます。Google Chrome が「シークレットモードを使用中です」と表示されれば成功です。
保存したアプリケーションを修正する
うまく動作しなかったり、起動オプションを変更したい場合は、Automator から修正を行います。
Automator を起動し、「既存の書類を開く」ボタンをクリックして、MyGoogleChrome.app を選択します。
![automator-modify automator-modify](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-modify.png)
シェルスクリプト実行ウィンドウが開きますので、起動オプションを変更します。下記は、Chrome のキャッシュを RamDisk に置く場合のサンプルです。
アイコンを変更する
Automator で作成したアイコンはロボットのようなアイコンで味気ないです。Chrome のアイコンに変更します。アイコンは、インストールされている Google Chrome のアイコンをコピーして使用しますので、WEBからダウンロードする必要はありません。
Google Chrome のアイコンをコピーする
アプリケーションフォルダから Google Chrome.app を副ボタンクリック、「情報を見る」をクリックします。
![file-left-click file-left-click](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/file-left-click.png)
情報ダイアログが開きますので、左上の Google Chrome アイコンをクリックして、command + c (コピー)します。
![chrome-info chrome-info](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/chrome-info.png)
Automator のアイコンを Google Chrome アイコンで上書きする
次に、さきほど Automator で作成した MyGoogleChrome.app を副ボタンクリック、同じように「情報を見る」をクリックします。
左上のロボットのアイコンをクリックして、command + v (貼り付け)します。
![automator-info automator-info](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-info.png)
アイコンがロボットから Chrome に変更されます。
![automator-info2 automator-info2](https://www.karakaram.com/wp-content/uploads/2012/12/automator-info2.png)
Dockに登録
MyGoogleChrome.app を Dock にドラッグドロップして登録します。オリジナルの Google Chrome は Dock から削除します。