vim-refを導入する [2012年版]

2012年7月26日

Vim

1年前にvim-refの導入記事を書きましたが、情報が古くなってきたので、最新のvim-ref環境について整理します。

vim-refは、各種言語のリファレンスを参照するためのVimプラグインです。sourceを作成することにより様々な言語のリファレンスを参照できます。標準で用意されているsourceは Perl, PHP, Python, Ruby などがあります。詳しくは :help ref をご確認ください。

vim-ref

動作確認環境

  • Vim 7.3
  • vim-ref 0.4.3

目次

  1. vim-refをインストール
  2. テキストブラウザ(Lynx)をインストール
  3. Lynxの設定
  4. .vimrc
  5. 動作確認
  6. うまくいかない場合

vim-refをインストール

vim-refはgithubからダウンロードします。pathogen,Vundle系プラグインを使用されている方は、~/.vim/bundle 以下に配置します。ちなみに私はneobundleを使用しています。neobundleのインストール方法はこちら

cd ~/.vim/bundle
git clone https://github.com/thinca/vim-ref.git

テキストブラウザ(Lynx)をインストール

vim-refを使用するには、テキストブラウザをインストールしてターミナルから実行可能な状態にしておく必要があります。テキストブラウザはLynxを使用します。

私は以前、WindowsではLynxを、MacとLinuxではw3mを使用していましたが、w3mは、Mac OSX Lion環境下においてHomebrewからインストールするのに一手間かかるようになってから使用しなくなりました。OSごとにテキストブラウザが異なるのが嫌でしたので、現在は、すべてのOSでLynxに統一しています。

各環境におけるLynxのインストール方法を紹介します。

Windowsの場合

下記より、Lynx for Win32 日本語環境用設定版 インストーラ をダウンロードしてインストールします。

Lynx for Win32 (by patakuti): Project Home Page

私の環境では、下記フォルダにインストールされました。

C:\Program Files (x86)\Lynx for Win32

次に、インストールしたLynxのフォルダにPATHを通します。WindowsのPATHの設定の仕方はWeb上に数多くのリファレンスがありますのでそちらをご確認ください。「windows7 path 設定」などで検索すると見つかります。

下記の文字列を、環境変数PATHの末尾に追加します。

;C:\Program Files (x86)\Lynx for Win32

PATHが通っているか確認するには、コマンドプロンプトを起動して、lynx.exe --versionと入力します。バージョン情報が表示されればOKです。

Macの場合

HomebrewやMacPortsでLynxをインストールします。

#HomeBrewの場合
brew install lynx
#MacPortsの場合
sudo port install lynx

インストールの確認は、ターミナルで lynx --version と入力して、バージョン情報が表示されればOKです。

Linuxの場合

apt-getやyumでLynxをインストールします。

#apt-getの場合
apt-get install lynx
#yumの場合
yum install lynx

インストールの確認は、ターミナルで lynx --version と入力して、バージョン情報が表示されればOKです。

Lynxの設定

lynx.cfgを下記の通り編集します。

Windowsの場合

インストーラからインストールした場合、lynx.cfgは C:/Program Files (x86)/Lynx for Win32/lynx.cfg にあります。日本語環境用設定版をインストールした場合は、lynx.cfgはすでに設定済みですので、編集する必要はありません。

念のため、私の設定を書いておきます。

...
CHARACTER_SET:Japanese (Shift_JIS)
...
PREFERRED_LANGUAGE:ja
...

Macの場合

Macの場合、lynx.cfgの配置場所はパッケージ管理ツールによって異なります。

Homebrewの場合
/usr/local/Cellar/lynx/2.8.7/etc/lynx.cfg

MacPortsの場合
/opt/local/etc/lynx.cfg

lynx.cfgを下記の通り編集します

...
#CHARACTER_SET:iso-8859-1
CHARACTER_SET:utf-8
...
#PREFERRED_LANGUAGE:en
PREFERRED_LANGUAGE:ja
...

Linuxの場合

Linuxの場合、lynx.cfgは /etc/lynx.cfg にあります。

lynx.cfgを下記の通り編集します。

...
#CHARACTER_SET:iso-8859-1
CHARACTER_SET:utf-8
...
#PREFERRED_LANGUAGE:en
PREFERRED_LANGUAGE:ja
...

プロキシの設定

プロキシの設定が必要な場合はlynx.cfgに下記のように編集します。
プロキシのIPアドレスが192.168.11.2、ポートが8080の例です。

http_proxy:http://192.168.11.2:8080/
https_proxy:http://192.168.11.2:8080/
ftp_proxy:http://192.168.11.2:8080/

lynx.cfgにサンプルが載っていますので、詳細はそちらをご確認ください。

.vimrc

vim-refと関係しているであろう設定を抜粋しました。.vimrcの文字コードはUTF-8です。

if has("win32")
  "set encoding より上に書くこと
  let &termencoding = &encoding
endif
set encoding=utf-8
set fileencodings=utf-8,cp932,euc-jp

Windowsでは、let &termencoding = &encoding の設定を行わないと文字化けします。理由はよく分かっていません。

動作確認

Linux系OSの場合は、下記コマンドで動作確認できます。

:Ref man ls

Windowsの場合は、何らかマニュアルをダウンロードして動作確認を行います。PHPマニュアルをダウンロードされた方は、下記コマンドで動作確認できます。

:Ref phpmanual echo

うまくいかない場合

:Ref コマンドがエラーとなる場合は、テキストブラウザがコマンドラインから実行可能になっていないか、.vimrcで設定したマニュアルのパスが間違っている可能性が高いです。

結果が文字化けする場合は、.vimrcの文字コードの設定、vim-refソースの文字コード設定、lynx.cfgの文字コードの設定を確認しましょう。

Lynxのバージョンが古いと、-nonumbers オプションが無いというエラーが出ることがあります。その場合は、下記のようにオプションを削除したlynxコマンドをsouceごとに設定します。

let g:ref_phpmanual_cmd = 'lynx -dump %s'
let g:ref_source_webdict_cmd = 'lynx -dump %s'

Windows環境において、lynx.cfg が見つからないというエラーが出ることがあるようです。lynx起動時に -cfgオプションでlynx.cfgの場所を指定することで回避できます。詳しくはlynx --help をご確認ください。

次回は vim-ref の webdict について紹介します。

Vim
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